2024/12/25 00:00
主に真珠のネックレスは、日常のカジュアルな装いからフォーマルな場面まで、シーンを選ばず活躍するアイテムでどの世代にも人気です。
そもそも真珠の最大の特徴は、生命が生み出す宝石だということです。
ある特定の種類の貝は、体内で光り輝く物質を生み出します。それが真珠です。
真珠は、元となる貝の種類によって様々なものがあります。主なものを簡単に説明しますね。
・アコヤ真珠
本真珠とも言われる、いわゆるフォーマルパールです。程よい大きさで、きめ細かく美しい「テリ」を持ちます。
・淡水真珠
中国産で安価なものが多い真珠です。いびつな形が多いですが、最近は綺麗なものも生産されています。
・白蝶真珠(南洋真珠)
10ミリ以上の大きめの真珠です。アコヤ真珠に比べて鏡のようなピカピカしたテリが特徴。タイなどの南の国で生産されています。日本のアコヤ真珠に比べて高価。パーティーなどのきらびやかなシーンで使われることが多いようです。
・黒蝶真珠(タヒチ真珠)
タヒチなどで生産される、いわゆる黒真珠。白蝶真珠と同じく10ミリ以上の真珠が多いです。日本のアコヤ真珠では出ないブラックカラーが美しい真珠です。
・その他の真珠
そのほか、マベ真珠(平面的な半円真珠)、コンクパール(ピンク色の天然真珠。ものすごく高価)などがあります。「花珠」「天女」は品質ランクの呼び名で、種類はアコヤ真珠です。
「貝パール」「花珠貝パール」「コットンパール」これらは、フェイクパール、いわゆる偽物とです。フェイクパールはデパートやネット通販などでも普通に売られていますので、本物をお求めの方はご注意くださいね。
1番の違いは、人的に工場で作られたものと、自然の海の貝の中で作られたものの違いです。
本物の真珠は、一つ一つ、人の手で守り、育てられて作られます。
真珠の体内にメスを入れ、「核」という物体を挿入します。
そして、海の中に戻し、丁寧に手入れをして育てていくと、「核」の上に輝きを生み出す「真珠層」が巻いてくるのです!約半年から1年半ほど海の中で大切に育てると、美しい輝きの真珠が生まれます。
ーー 日本産のアコヤ真珠 ーー
日本では、古くから天然の真珠が獲れていたことが、古代の文書からうかがえます。
天然真珠は古代から存在しましたが、王や貴族などの限られた人しか身につけられない、ごく貴重なものでした。
明治時代、日本の技術者たちが、日本のアコヤ貝から真円の真珠を生産することに成功し、真珠は、世界の一般市民に手に届く存在となりました。
近代の真珠の歴史は、日本から始まったのです!!今でも、世界で愛される清楚で美しい真珠は、日本のアコヤ真珠をスタンダートとしているといってよいです。
ココ・シャネル、グレース・ケリー、オードリー・ヘップバーン、ダイアナ妃など彼女たちが、身に付けたのも、みな日本産のアコヤ真珠だといわれています。
日本が誇るべき特産品であるアコヤ真珠は、もちろん、皇室の方々にも代々愛用されています。
アコヤ真珠は、日本の海で作られます。市場に出回っている高品質のアコヤ真珠は、日本産だと思って頂いて間違いないと思います。
養殖真珠発祥の地は三重県ですが、1970年代頃より愛媛県がトップの生産地となりました。
その後、愛媛県と長崎県がトップを競うようになります。
ここ最近は生産量産出量ともに、愛媛県が真珠の最大産地となっています。
・本真珠とはアコヤ真珠の俗称です。
アコヤ真珠=本真珠
正式な名称:アコヤ真珠(あこや真珠)
俗称:本真珠
2024年12月23日 NHKニュースより
宮城県の村井知事は23日の記者会見で、真珠の養殖に使われるアコヤガイが宮城県沖で初めて確認されたと発表しました。今後、県内での真珠養殖に活用できるか、検討したいとしています。
アコヤガイは真珠の養殖に使われる二枚貝で、海水温が12度前後に下がると死滅してしまうことから、生息の北限は太平洋側では千葉県とされてきました。
村井知事の23日の会見によりますと、ことし10月、石巻市の漁業者が沖合でアコヤガイとみられる貝を見つけ、県の依頼を受けた日本真珠振興会の研究室が分析したところ、DNAの配列からアコヤガイと確認されたということです。
県水産技術総合センターでは、これまでに見つかったアコヤガイ26枚を飼育しています。
海水温の上昇で宮城県沖では特産のホヤやカキなどの死滅が相次いでいて、県では真珠の養殖について調査を始めていたところで、見つかったアコヤガイの活用を検討したいとしています。
村井知事は「これから本格的な冬になるので、アコヤガイが生き残れるのかどうかや、病気に対する耐性などを研究していきたい」と述べました。
そのうえで「真珠はしっかりしたものができれば販売はそれほど難しくなく、しかも非常に付加価値が高い。将来的におもしろい産業に育つ可能性は十分ある」と述べ、今回見つかったアコヤガイ活用に期待を寄せました。
日本真珠振興会ミキモト分室の竹内猛主席研究員は、宮城県での真珠養殖の可能性について、「全国的に真珠の養殖は難しくなっている。新しい生息域として宮城県でも見つかったことは、アコヤガイの遺伝的多様性を維持するうえで大事になる可能性がある。たまたま2、3年、海水温が高くなっただけなのか、今後、生息に適した環境になっていくのかが大事なポイントになる」と話していました。