2024/04/11 00:00

世界のラボグロウンダイヤモンド市場は、2021年に約223億米ドルと評価され、2022年から2029年の予測期間にわたって9.7%を超える健全な成長率で成長すると予想されています。

一方ではラボグロウンダイヤモンド(合成ダイヤモンド)は投資価値があると称してインスタで売りまくっている人が多くいるようです。

今日はラボグロウンダイアモンドへの投資は儲かるのかどうか解説します

あくまで私的な見解なので投資の際は自己責任でお願いします


まず、ラボグロウンダイヤモンドとはラボ(研究所や工房)で、人工的に作られたダイヤモンドです。
合成ダイヤモンドと言っても、天然のダイヤモンドとまったく同じ条件の下で作られていますので、構造・硬度・特性に至るまで天然ダイヤモンドと同一となっているのです。養殖魚と天然の魚と考えるとしっくりくるでしょう。

科学的に「本物のダイヤモンド」として証明されていることから、新たな可能性に注目が集まっており、市場価値も急成長を遂げているのです。

✴︎天然のダイヤモンドとラボグロウンダイヤモンドの違いはどこ?
ラボグロウンダイヤモンドは、構造や硬度・特性など、天然のダイヤモンドとまったく同じですので見た目で判別することはできません。

大きな違いは、次の3つです。

①作られる年月(時間)
②価格の違い
③地球環境への配慮

①作られる年月(時間)
天然のダイヤモンドは、自然界での奇跡の宝石です。
何十億もの炭素の原石から生成されていること、ダイヤモンドの結晶になるまでに数百万年〜数千万年の歳月が必要になります。

ラボグロウンダイヤモンドはラボ(研究所や工房)で作られていますので、完成するまでの時間はわずかなんと数週間。

②価格の違い
大きな違い、2つ目は「価格」です。(天然)ダイヤモンドは、非常に高価な事は皆さん周知の事実ですよね。

天然ダイアモンドが高い理由は、見た目の美しさや人気だけではなく、採掘に莫大なコストと時間がかかることや、希少価値が高いことなどが挙げられます。
長い時間をかけて採掘した原石も、実際に商品として販売できるものは1割程度しかありません。

ラボグロウンダイヤモンドは、天然ダイヤモンドの1/2程度の価格で購入可能です。見た目はもちろん、構造・硬度・特性は天然ダイヤモンドと遜色なく、本物のダイヤモンドと証明されているのです。

今まで高価で手の届かなかったダイアモンドが低価格で購入できることもあり、結婚指輪や婚約指輪として購入する人も多い宝石となっています。


ーダイヤモンド投資の始め方ー
ダイヤモンド投資とは、ダイヤモンドやその原石を購入すること、または関連のある企業に投資を行い価値の上昇を待つものです。

ダイヤモンド投資を行う上で一般的なのは、商品として販売されている「ジュエリーダイヤモンド」を購入するのではなく「ルース(裸石)」を購入するのが基本。ルースを購入すれば、石本来の価値が正確に判断されることになるのです。
投資目的としてダイヤモンドを購入する場合は、資産価値や希少価値の高い「1カラット以上のルース」を選ぶと良いとされています。

ここからは私的見解です

ーラボグロウンダイヤモンド投資のデメリットー
ラボグロウンダイヤモンド投資のデメリットは、以下の3つです。

①量産されると価値は低下する
②ジュエリーとしての価値はあるが、資産価値として考えるのは難しい
③ラボ(研究所・工房)で作られているので希少価値がない

①ラボグロウンダイヤモンドに限ったことではありませんが、数が増えると、商品の価値は低下していきます。今後、ラボグロウンダイヤモンドの生産は増えることが予想できますので、資産価値としては低下する可能性も十分に考えられるのです。

②ラボグロウンダイヤモンドは、天然のダイヤモンドと構造・硬度・特性が一緒で、宝石としての価値は非常に高くなっています。人工的に作られていますのでクラリティ(透明度)においても、天然のダイヤモンドに引けを取りません。
しかし、ジュエリーとしての価値は十分であっても、投資に向いている商品ではないのが現実です。資産価値の面で考えると、上昇するのは難しいと言えるでしょう。

③ラボグロウンダイヤモンドは、研究所や工房などで、数週間で作ることができるダイヤモンドです。人工的に作ることができる合成ダイヤモンドだからこそ、低価格で購入することができます。天然のダイヤモンドのような希少性に欠けるのは明らかですので、投資や資産形成にはおすすめしません。


ー結論ー
ラボグロウンダイヤモンドは投資としてではなくジュエリーとして楽しもう!
ラボグロウンダイヤモンドは、今後のダイアモンド市場の中心となっていく存在です。投資や資産価値の観点から考えると、希少性の低さや量産性の点で天然ダイヤモンドより価値がありません。

ラボグロウンダイヤモンドは、ジュエリーとして楽しむことをおすすめします。

しかし、市場が拡大していることや、注目度が高いことなどからも、ラボグロウンダイヤモンドに関連する企業の株式を購入する方が価値がある可能性はあるのではないかと思います。