2023/12/09 06:00

1月の誕生石で有名なガーネット。今回はガーネットについてまとめてみました。

まずは宝石言葉「貞操、真実、友愛、忠実」変わらない愛情や変わらない友情、忠実さなど多くの意味を持つ宝石です。

日本では「ざくろ石」と呼ばれているように、ガーネットの原石は、実ったザクロの種子に似ていることから、“実り”を象徴する宝石とされています。ガーネットというと赤い色が思い浮かびますが、実は40種類以上もの色があるといわれ、青以外のあらゆる色の、さまざまな種類のガーネットがあります。

「目標に向かってコツコツと積み重ねてきた努力を実らせる」という意味で、ガーネットは努力の実現をサポートしてくれそうですね。一月の誕生石にぴったりな宝石です

○一途な愛の象徴
ガーネットには「忠実な愛」の意味が込められています。中世ヨーロッパでは戦いに赴く兵士が妻にガーネットを贈り、変わらない愛を確認したそうです。ガーネットは愛の継続をサポートするだけでなく、恋人の浮気を防ぐ効果も。一途で永遠に続く愛を育むパワーがあるので、「忠実な愛」を意味する宝石言葉があるのです。

○変わらない友情
欧米では卒業の時、これからも友達であることを意味してガーネットのリングを贈る風習があります。ガーネットに「友愛」の意味が込められていることから生まれた文化ですね。

○人生に忠実であってほしい
欧米の風習では、親が子供に初めて贈る宝石は「ガーネット」です。「人生に忠実であれ」という意味の思いが込められています。

○生命力を高める
中世ヨーロッパの時代より、ガーネットの赤は血液の象徴とされていました。戦地へ赴く兵士が、ケガをせず生還できるためのお守りとしてガーネットを持っていたそうです。ガーネットは血液に深いかかわりを持っていて、血の循環を良くする効果があるとされています。血液の循環は生命力を高め、心と身体を安定させるため、前向きで生き生きとさせる効果と意味があるのだそうです。

ガーネットの由来・伝説
ガーネットという意味は「種」という意味のラテン語の「ガラナイツ」に由来しています。インドでは、ガーネットは生命力を象徴すると考えられていました。また守護石だと考えられていたことから、十字軍の戦士たちが怪我や毒から身を守るために身につけていました。
聖書の中のノアの方舟にあった唯一の灯りも大きな赤いガーネットだったといわれています。中世には未亡人がガーネットをつけると新しい夫が見つかると思われていました


ガーネットというと赤い宝石としてよく知られていますが、実際には「鉱物のグループ名」を表す名称なんです。そのため、紫やオレンジだけでなくなんと緑や黄緑まで様々な色が存在します。

今回は成分や色の系統で分類した9種類とその変種の計13種類のガーネットについて詳しく解説していきます。

ガーネットは赤色系と緑色系によって大きく2種に分類されます。

まずはガーネットの代表格である赤色系グループからです。

◻︎パイロープ・ガーネット 深い赤色が特徴で「ボヘミアン・ガーネット」とも呼ばれています。

◻︎アルマディン・ガーネット パイロープ・ガーネットと並んでガーネットグループを代表するのがこの「アルマディン・ガーネット」です。
色味はパイロープ・ガーネットよりもピンクがかった赤が特徴です。

◻︎スペサルティン・ガーネット みかんのような鮮やかな発色からマンダリンガーネットとも呼ばれるのが「スペサルティン・ガーネット」純粋なものは淡い黄色ですが、他の元素が混じることによりオレンジ色から濃い赤色になります。

◻︎ロードライト・ガーネット パイロープ・ガーネットとアルマディン・ガーネットが混ざり合ってできるのが紫がかった色が特徴的な「ロードライト・ガーネット」です

◻︎マラヤ・ガーネット パイロープ・ガーネットとスペサルティン・ガーネットの固溶体が「マラヤ・ガーネット」発見されたのが1960年代と新しいガーネットです。

◻︎ベキリーブルー・ガーネット マラヤ・ガーネットの変種で、カラーチェンジ効果を持つガーネットです。光源の種類によって緑色~赤色に変化する非常に珍しい宝石です。ごく一部のマニアだけが知った宝石でしたが、1980年代にカラーチェンジ効果が顕著な原石が発見されると一躍評価が高まり、現在ではカラーチェンジストーンとして有名なアレキサンドライトを凌ぐほどの人気となっています。




緑色系のガーネット
◼︎ウバロバイト・ガーネット 産出される結晶のほとんどが小粒なため、稀に発見される大きな結晶は希少性も高く、追い求めるコレクターも多いです。

◼︎グロッシュラー・ガーネット グロッシュラー・ガーネットは成分によって緑色のほか、オレンジ色や黄色など幅広い色を持つのが特徴。

◼︎ヘソナイト・ガーネット グロシュラー・ガーネットの亜種が「ヘソナイト・ガーネット」赤褐色からオレンジ色の色合いが特徴で赤色が濃いものほど高値で取引され、「シナモン・ストーン」とも呼ばれています

◼︎アンドラダイト・ガーネット アンドラダイト・ガーネットは、分散光がダイヤモンドよりも強いという特徴を持ちます。黄色のものはトパーズに似ていることから「トパゾライト」、黒色は「メラナイト」とも呼ばれ、色の種類も豊富。

◼︎デマントイド・ガーネット アンドラダイト・ガーネットの変種が「デマントイド・ガーネット」です。強い分散光と濃いグリーンが特徴です。デマントイドとは「ダイヤモンドのような」という意味のオランダ語。「ホーステイル(馬のしっぽ)」と呼ばれる細かい毛状のインクルージョンを持ち、幻の宝石とも呼ばれています。

◼︎マリ・ガーネット グロッシュラー・ガーネットとアンドラダイト・ガーネットの個溶体が「マリ・ガーネット」1994年にマリ共和国で発見され、産地の名前をとって「マリ」と名付けられました。緑色に近いレモン色の美しい発色が特徴で、多彩な色彩で楽しませてくれる宝石でもあります。

◼︎虹色のガーネット 2004年に日本の奈良県天川村で発見され話題となったのが「レインボー・ガーネット」です。その名のとおり虹色に輝く遊色効果を持つ極めて珍しいガーネットです。


=======================

同じ名称でもさまざまな色があるという宝石の中でも他に類をみない鉱物がガーネットなのではないでしょうか。少しずつ色々なガーネットを集めたくもなってしまいますね。一月は「赤」のガーネット以外にも様々あるので新年の初めに宝石言葉「目標に向かってコツコツと積み重ねてきた努力を実らせる」になぞってガーネットの指輪を購入するのもおすすめです