2023/03/21 11:45

世界4大宝石とは、ダイヤモンド、ルビー、サファイア、エメラルドのことです。どんなに宝石に詳しくない人もご存知のこの4つの宝石は
希少性や価値の高さから、世界4大宝石と呼ばれています。

四大貴石(宝石)の一つでもあるルビーは世界各地で珍重されてきた歴史があり、「宝石の女王」と呼ばれています。
インドではダイヤモンドよりも大切に扱われ、宝石の王者とされてきています。

今回は
ルビーの意味やどの指に身につけるのが良いか、またルビーにまつわる
神話や絵画についても深堀してルビーの魅力を解説していきます。

ルビーの意味は?
ルビーは、古代ローマでは軍神マルスが宿るとされていた事から、
兵士たちの間で「勝利の石」として身につけられていました。
鮮やかな赤い色をしているルビーは「情熱・愛情・生命」を象徴し、仕事や恋愛で勝利したい時に身につけると勇気や自信を高め、
良いパワーが宿るとされています。

軍神マルスとは
ギリシャ名:アレス
ローマ名:マルス
英語名:マーズ
戦争、残酷さ、破壊の神です。
戦の神マルスは嫌われ者で、嫌われるだけの性格の持ち主でした。

マルスは忌み嫌われ、実の両親(ゼウスとヘラ)からも、
一人息子であるにもかかわらず疎まれていました。
彼を愛したヴィーナスもマルスの美しさ、筋肉豊かな肉体、輝く武具にしか興味がありませんでした。

ー史上初の裁判を受けた者、正義のシンボルー
マルスは自分の娘を犯した男を殺したため、神々が犯行現場であるアクロポリスの向かいの丘に集まり、史上初の裁判が開かれました。
裁判の結果マルスは無罪放免となりました。

その後アテナイ市民は全ての殺人をこの丘で裁くことになったそうです。
アレオパゴスは、「アレスの丘(丘=パゴス)」を意味します。
現在でもギリシャでは、アレオパゴスは最高裁判所の名称となっています。

ー火星の名前もマルスー
真っ赤な火星はマーズ(マルス)と呼ばれています。
火星の衛星は、父に従って参戦した2人の子供にちなんでポボスとデイモスと名づけられています。

ちなみに衛星(サテライト)は、もともと「護衛」を意味しています。護衛=マルスの二人の息子!
天文学者たちの名づけのセンスが最高ではないですか。

画像左 令嬢が首には真珠のネックレス、耳にはルビーと真珠のイアリングを着けている肖像画

画像右 天使の胸にもルビー

欧州では、
左手は受け取る手・頂く手
右手は自分の力を使う、
国王の場合は与えられた権力を使うという意味があります。

加えてルビーは、燃えるような色であるため情熱と愛情を保つ
パワーを秘めているということで、身体の右側に身につけると力を発揮すると言われていたようです。

中世ヨーロッパ時代の肖像画や宗教画にもよくルビーが登場しています。
旧約聖書にも登場するくらいにとても大切な宝石として扱われていたのです。
また王侯貴族を描いた肖像画で、ルビーを身につけている場合のほとんどが右側だそうです。

美術館巡りや、絵画鑑賞がお好きな方はどこにどんなものが身につけられているのかに着目すると、今までとはまた違った楽しみ方ができるかもしれませんね

最後に旧約聖書に登場するルビー

モーゼが虐げられていたユダヤ人を連れてエジプトを脱出した
話から始まる、旧約聖書「出エジプト記」には、
【エルサレムの祭司のために胸当てお織りなさい】
それに飾る12個の宝石の記載があります。

第一列目には、ルビー、トパーズ、エメラルド

第二列目には、ガーネット、サファイア、ジャスパー、

第三列目には、オパール、めのう、アメシスト

第四列目には、藍玉、ラピスラズリ、碧玉

ルビーが一番先頭に並んでいる意味は、この頃からルビーが最高峰と
認識されている事が下記の事から分かります

「知恵は、宝石(ルビー)よりも尊く、貴方の望む何物も、
これに比べるに足りない」(箴言3章15)

「だれが賢い妻を見つけることができるか、彼女はルビー
よりも尊い」(箴言31章10)

と、登場しています。
当時から最高の宝石として認識されているのが宝石ルビーであり、
記述があるということは、その頃には周知だったことが分かりますね。

ルネッサンス期以降のルビーは、最高のルビーとして知られているのが、ミャンマー産ですが、旧約聖書登場するルビーは、地図で見たときにはインドを挟んで逆側に位置するアフガニスタン産ではないかとという説もあります。
アフガニスタンでは今はもう資源が枯渇してルビーは産出していませんが同じようなルビーが産出していたらしいです。

ルビーにまつわるを遡っていると神話、旧約聖書まで遡ってしまう
とても歴史が長く、ロマンと謎が生まれます、さすがルビーですね